President Basic Policy
自分は過去の先達に恥じない行動ができているだろうか、成長できているだろうか。成長には痛みを伴います。JCでいう痛みとは自分の限界に挑戦することから生まれます。私自身、自分の限界に挑戦している時には、何度も自分は何のためにJCをやるのかと自問自答してきました。そのたびに私が行きつく結論は、私は自分と自分の周りの人を少しでも幸せにするためにJCをやっているということです。人は苦難を乗り越え成長することで強くなり、人に優しくなれる。私が成長すれば、きっと周りの人を幸せにできる。周りの人が成長すれば、もっと多くの人を幸せにできる。それこそが自分にとっての幸せである、そう信じています。
苫小牧青年会議所は、1953年の創立から70年以上の長きにわたり、明るい豊かな苫小牧を目指して運動を展開し、多くのリーダーを輩出してきました。何故、これほど長く苫小牧青年会議所が存続できているのか、それは「青年が社会により良い変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」という青年会議所の使命に基づく我々の活動運動が今も昔も社会に必要とされており、その使命に真摯に向き合い続けてきた会員がいたからにほかなりません。百考は一行に如かず。何事も行動し、その経験から成長が生まれます。だからこそ、我々も苫小牧青年会議所の一員としての自覚を持って、青年らしく果敢に行動し、自ら成長の機会を掴みに行かなければならないのです。
苫小牧青年会議所は、2026年に公益社団法人日本青年会議所北海道地区協議会第75回北海道地区大会を主管します。これは会員にとって想像できないほど大きな挑戦になるでしょう。しかし、自分の限界に挑戦し、大きな成長を遂げることができる、またとない機会でもあります。この機会を最大限に活用し、成長しましょう。全会員の総力をあげて、苫小牧にかつてないインパクトを巻き起こしましょう。
時間は誰にでも平等であり、有限です。我々は、会員の貴重な時間を用いて、諸会議をはじめとする活動を行っています。会員が会議や日々の活動運動に集中し、より大きな挑戦を行うためには、必要な時間を必要な場所で使うことができるように事前の準備や各種資料の管理、適時適切な情報発信を欠かすことはできません。そして、揺らぐことのない堅実な組織運営のためには、規則やルールを当てはめるだけではなく、その規則やルールがある意味に立ち戻り、会員間で共有し、より良い形を見出していく必要があります。そのために、会員間で交流を図り、何に喜び、何に怒り、何に悩むのか、その人となりに思いをはせ知ろうとすることから、かけがえのない絆が生まれると信じています。
また、我々の活動運動は、70年以上の長きにわたり先輩諸氏が積み上げてこられた運動の歴史の上に成り立っています。明るい豊かな苫小牧の実現という願いは、我々だけでなく、先輩諸氏の願いであり、我々の活動運動に賛同いただいている多くの市民や諸団体の願いであることを自覚し、自信を持たなければなりません。そうであるからこそ、今を担う我々には先輩諸氏に対する感謝を胸に活動運動に邁進し、先輩諸氏から受け継いだ苫小牧青年会議所の伝統を次代につないでいく責務があるのです。
人々が幸せに暮らす街とは、どのような街でしょうか。子どもたちが笑って遊び、大人たちが子どもたちの成長を見守る、人が人に優しい街。そんな街は、きっと未来への希望を持てるはずです。
全国的な問題となっている人口減少ですが、苫小牧市では2022年に年間出生数が1000人を下回りました。人口減少が社会に様々な弊害をもたらすことは確かです。しかし、視点を変えれば、今なお毎年1000人近くの新しい生命が苫小牧市で誕生し、その親となる市民がいるのです。近年、子育て支援が人口減少問題への対策の一環として論じられていますが、純粋に、より暮らしやすい街、より誇れる街を目指すとき、地域の宝である子どもや子育て環境に目を向けることは極めて自然なことだと考えます。
実際、2022年に実施された市民意識調査では、7割を超える市民が子どもたちが健やかに成長できる環境の整備が重要であると回答しており、子育て環境がこれからのまちづくりにおいて重要視されています。そして、苫小牧市は、「子どもが、親が、地域が育つ、明るい子ども未来づくり・とまこまい」の基本理念のもと、様々な子ども・子育て支援を行っており、苫小牧青年会議所も2023年に「子どもを中心としたまちづくりに関する提言書」を提出しました。しかし、子どもを産み育てやすい社会は、行政の力だけで実現できるものではありません。企業や市民も、それぞれができることから行動に移すことで、閉塞的な空気を明るく変えられると信じています。そして、苫小牧青年会議所が先頭に立ち、子どもを産み育てやすい社会の実現に向けて歩みを進めていきましょう。
私が入会した頃100名弱いた苫小牧青年会議所の会員は、現在60名余りまで減少してしまいました。近年、20名近い卒業生を輩出する年が続いたことも原因の一つですが、毎年、新規会員の獲得には苦戦している状況であり、苫小牧青年会議所の最重要課題となっています。新たな会員を迎えることは、同じ志を持つ仲間を増やすことであり、最大の意識変革活動であると言われています。また、社会にインパクトを与える運動を起こすために、会員の数が大きな力になることは間違いありません。
私は、青年会議所の活動運動が入会いただく方はもちろん、共感いただき支援いただく方の価値観にも必ずや好影響を与え、人生を豊かにすると確信しています。そして、多くの仲間や支援者と共に運動を続けていくことが苫小牧の明るい豊かな未来につながると確信しています。まずは、会員一人ひとりが青年会議所の理念に自信を持ち、青年会議所の魅力を語ることができる組織となることが持続的な拡大運動につながります。今までの拡大の手法のみに頼ることなく、泥臭く、丁寧に、多くの市民に語り掛けていきましょう。2026年度に北海道地区大会主管という苫小牧に大きなインパクトを与える絶好の機会を控えた今こそ、会員一丸となって、我々の理念に共感いただける仲間を増やす行動を起こしていきましょう。
青年会議所の魅力の一つとして、毎年新たな組織を作り上げるということがあります。一年ごとに組織が変わり、役職が変わり、担いが変わり、新たな人間関係を構築する、青年会議所だからこそ経験できることです。組織の力は団結の力であり、会員が共通の目標に向かって意思を統一し、自発的な行動に移すことで、一人ではなしえないことを達成する力になります。各々の立場で真摯に組織づくりに向き合うことができれば、一人では見ることができない景色を見ることができます。
そんな苫小牧青年会議所が長年、参画しているスケートまつりと港まつりは、市民に多くの笑顔と思い出を作り出し、地域を盛り上げる一助となっています。そして、会員にとっても、市民と直接つながり、笑顔になる瞬間を体験できるおまつり事業は、青年会議所の運動の成果を実感できる機会であるからこそ、会員の意思を統一し、組織の力を高める絶好の機会になりえます。しかし、どんなに意義ある事業であっても、参加しなければ、体験しなければ、その機会を得ることはできません。LOM事業であるおまつりに一人でも多くの会員が関わり、楽しみ、一つの目標へ向かうことで、全会員で作り上げるおまつりとなり、LOMの結束、会員間の結束が生まれます。そして、そんな一つの目標に向かう会員と共におまつりに関わった市民の方々は、必ずや青年会議所の理念や運動に共感していただけると確信しています。
苫小牧青年会議所は、2026年に北海道地区大会を主管します。全道各地から多くの同士がこの苫小牧に集まり、北海道の未来に向けた運動を展開する北海道地区大会は、ほとんどの会員にとって経験したことのない規模での事業となることから、苫小牧青年会議所にとっても会員にとっても、大きな成長と発展の機会となります。この貴重な機会を最大限に活用するためには、準備の年である今年が非常に重要になります。苫小牧青年会議所として目指す北海道地区大会の形を描くとともに、会員一人ひとりが成長した自分、なりたい自分の姿を持って北海道地区大会に向かうことができれば、最高の北海道地区大会になると確信しています。
また、苫小牧青年会議所では新入会員の研修を目的としたアカデミー塾という組織を設置してきました。新入会員に対する青年会議所の理念やJAYCEEとしての在り方について研修は必要ですが、その方法については現状の組織に即した最適な形を模索する必要があります。我々にはこれまで新入会員の研修を行ってきた歴史と実績が積み上げられています。培ってきた経験を十全に活用し、苫小牧青年会議所に入会いただいた新入会員に青年会議所の理念やJAYCEEとしての在り方をしっかり教育し、成長の機会を提供することで、苫小牧の未来を担う真のJAYCEEを育んでいきます。