OB会長年頭挨拶

英知と勇気と情熱こそ

苫小牧青年会議所OB会 会長 遠藤連

 明けましておめでとうございます。

 長引くコロナの猛威に加え、円安や諸物価高騰によるダメージを引き摺ながら令和5年の新春を迎えることになりました。企業経営や家庭生活においてこれらの影響は小さくありません。この一年も辛抱、忍耐が強く求められる厳しい年になりそうです。

 我々青年会議所運動に参画した者は誰でも耳にしたことのある英知と勇気と情熱の三語が、今年ほど強く意識される年はないでしょう。ただひたすら耐えるばかりではなく、英知と勇気でこの困難な時代を乗り切る手法や製品開発やシステムをつくりあげ、情熱を持って実行するという前向きで若さあふれる姿勢を持って対峙したいものです。

 厳しく困難な時代を切り抜けた例は、歴史を紐解けば枚挙に暇がありません。そこに共通しているのは変革です。変革を成し遂げる時に必ず発生する痛みに耐え、新しいものをつくった人だけが次の成功を約束されました。戦後の復興もバブル経済崩壊からの立て直しも、近年ではリーマンショックからの脱却も苦労しながら変革を成し遂げた結果であり、まさに英知と勇気と情熱を持って取り組んだ先人の皆さんの努力の賜でした。私たちはまだ現下の暗いトンネル状態を抜け出す兆しに巡り会えてはおりませんので、もう少し困難の時期が続くのかもしれませんが、青年会議所運動の基本精神だけは忘れずにいたいものです。

 令和5年は癸卯(みずのと・う)年になります。これは春間近でつぼみが花開く直前の状態であることから、これまでの努力が花開き実を結ぶという意味があるようです。この通りであるとすればロシアのウクライナ侵攻が終了し、日本の隣国の軍事的膨張が止まり平和と経済的安定がもたらされる年になるかもしれません。理論と現実のギャップは止むを得ないこととしても、ただ想いだけはしっかり前向きに持って、七十周年の節目の年を迎えたいものです。

苫小牧青年会議所OB会
会長 遠藤 連